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2021.6.16 wed沖縄エリアスタッフBLOG

『全3部作、完。』

皆さん、お元気ですかー?島んちゅの帽子屋、平和通り店の又吉です。
気が付けば5月の半分が過ぎ、2021年も半年が過ぎようとしている今、時間の流れの速さにひしひしと恐怖を感じていま・・・あれ?
この話、前にもしたような気がしますね・・・まぁ、ありますよね。こういう現象。某芸人さんのネタのように、
 “時を戻そう” なんてことは出来ない訳ですからね。ひたすら、前に進んでいくだけです!ポジティブにね♪
それでは、本題に入りましょう。今回で、長きに渡るオリジナル小説がついに完結します!
謎に包まれた物語の全貌がいま、明らかになります。
とてつもなく長いですが、皆様、どうか最後までお付き合いください。
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『ハンバーガーJr.の終焉』
後編
ケンイチ:
「ブチ壊してやるよ!この腐った【仮想世界】をな・・・!!」
突然目の前に現れて早々、何を言い出したかと思えば、急に “メタ的” なことを叫び出したケンイチ。
ハンバーガーくん達が呆然とするのも当然である。
シェイク:
(・・・え?)
ポテト:
(な、何言ってんだコイツは・・・)
ナゲット:
(急に態度が変わった。これがアイツの本性・・・なのか?)
突然のカミングアウトに戸惑いを隠せない中、チーズバーガーちゃんは勇気を出して話を切り出す。
チーズバーガー:
「ケンイチさん、一体どういうことなの!?【仮想世界】って、なんの話なの??」
ケンイチはまだ興奮を抑えきれないようだが、少しずつ冷静さを取り戻し、ようやく話が出来るところまで回復した。
ケンイチは淡々と全てを語り出した。
ケンイチ:
「・・・この世界は現実じゃない。外部による “第3者” の手によって創られた【バーチャル空間(仮想世界)】なんだよ」
全員:
「・・・!?」
ケンイチ:
「俺達は外部の奴等の目的の為だけに生まれた。いわば “実験サンプル” みたいなもんだ」
ナゲット:
「実験・・・あの【人工添加物を身体に投与する人体実験※】のことか?」
※詳しくは第2章を参照。
ケンイチ:
「まぁな。あっち(現実)の世界ではまだ実行出来る段階じゃない。
だから、この世界で幾つかのパターンを作り、データを収集しようとしてたんだ」
ポテト:
「この世界は、その実験を “シミュレーション” する為の場所・・・って訳か」
ケンイチ:
「ああ。俺達は実験が行われる度にデータを取らされ、そして “リセット” される。
記憶を消し、同じ実験に使っては、また消去する。その繰り返しさ」
チーズバーガーちゃん:
「そんな・・・」
ケンイチ:
「お前達も気付いてたんだろ?この世界を “何度も繰り返してる” ことに」
ハンバーガー・ナゲット・チーズバーガー:
「・・・・・・」
ポテト:
「えっ?どういうこと!?」
シェイク:
「同じことを繰り返してるって・・・おいおい、冗談言うなよ。【タイムリープ】じゃあるまいし」
ケンイチ:
「・・・そうか、まだ気付いてない奴もいたのか。お気楽なもんだな」
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ハンバーガー:
「・・・それで、これからどうなるの?君は “この世界を壊す” って言ってたけど、そんなことが出来るの?」
ケンイチ:
「俺はこの世界に “万が一の事態” が起こった時の【保険】みたいなものだ。
お前達が好き勝手な事をしないように、色んな所で監視してたのさ」
》第2章:番外編より
役員A: 「こうやって、皆で集まるのも久しぶりだな」
役員B: 「まぁ、我々も何かと忙しいからな。手短に頼むよ」
ケンイチ: 「まぁまぁ、そう堅いこと言わずに。気楽にやりましょうよ」
役員D:
「・・・で、今回はどのような話を聴かせて戴けるのかな?」
ケンイチ: 「そうそう。ちゃちゃっと始めちゃいましょうよ」
役員E: 「君は少し黙っといてくれないか?」
ケンイチ: 「・・・はい」
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役員E:
「用事というのは・・・これのことか?」
ケンイチ:
「・・・!!」
役員E:
「お前は私達の計画とは別に、秘密裏で“何か”を必死に探しているようだが・・・何が目的だ?」
ケンイチ:
「そ、それは・・・」
役員E:
「・・・・・」
ケンイチ:
「・・・・・」
役員E:
「・・・まぁいい。私達の計画さえ邪魔しなければいいだけの話だ。お前の好きなようにすればいい」
ケンイチ:
 「・・・・・」
役員E:
「それじゃ、私はこれで」
ケンイチ:
「・・・邪魔なんてしませんよ。今のところはね」
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ケンイチ:「君に何が判る?」
??? (女性):「・・・!」
ケンイチ:「君に・・・俺の何が判る?誰がなんと言おうと、この実験は続ける。
誰にも邪魔はさせない。たとえ・・・“この世界” が消えることになっても」
??? (女性A):
「消えることになっても・・・ねぇ。・・・そんなの、とっくに【タイムリミット】よ」
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ケンイチ:
「俺がやらなくとも、いずれこの世界は崩壊する。
外部の奴らが野放しにしてた【ウイルス】がパソコン内で増殖を繰り返し、この世界にも影響が出始めたんだ」
ナゲット:
「影響って?」
ケンイチ:
「ウイルスの汚染によって、実験プログラムが予定よりも早く起動したとか、時空の歪みが生じて、本来起きるはずのないことが起きた・・・とかな」
すると突然、ハンバーガーくんの頭に傷みが走り、意識が遠のき始める。その脳裏には、自分達が辿ってきたこれまでの記憶が、次々と蘇ってきた。
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》第1章より
ハンバーガー:
「ここは、何処だ?ボクはいったい、誰なんだ・・・??」
記憶が無かったのは単なる記憶喪失ではなく、外部のプログラムによって繰り返した実験を【自動消去】されていたからだった。
しかしケンイチ曰く、ウイルスの影響で予定よりも早く彼等が目覚めてしまった為に、記憶のリセットが完全には出来ていなかった。
だから主人公やナゲットくん・チーズバーガーちゃんは、断片的ではあるが、旅の途中で徐々に記憶が戻ってきていたのだ。
もちろん、世界が【ループ】していることも───。
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》第2章より
(ボクが・・・二人!?)
荒廃した都市・アスコアで、主人公が遭遇した奇妙な体験。
あれは単なる怪奇現象なとではなく、ウイルスの汚染によってバグが生じてしまい、
消されたはずの “過去の記憶(データ)” が一時的に具現化し、
まるで【ドッペルゲンガー】のような事態を引き起こしてしまっていたのだ。
これには流石のケンイチも予測できなかったようで、ウイルスの浸食が思いのほか進行していたこと、
もう自分の手では負えない程手遅れだったという事実を、ケンイチは改めて思い知ることとなった。
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チーズバーガー:
「・・・なんとかならないんですか?」
ケンイチ:
「仮想世界に住む俺達にはどうすることも出来ない。実験の為だけに創られた箱庭世界の崩壊を、ただ黙って視てるしかないのさ」
全員:
「・・・・・・」
ハンバーガー:
「・・・一つだけ、方法がある」
チーズバーガー:
「えっ?」
ハンバーガー:
「ただ・・・成功するかどうか」
ポテト:
「賭けてみようぜ、それしかないんだろ?」
シェイク:
「今は確率なんて関係ありません。やるしかないんです」
チーズバーガー:
「ハンくん(ハンバーガーくんのあだ名)・・・」
ケンイチ:
「・・・どうする、主人公?」
主人公・ハンバーガーくんは下をしばらく俯いた後、顔をあげて皆の視線に微かな希望を見い出した。
そしてついに、決断した。
ハンバーガー:
「やろう。・・・これがボク達の最後の【実験】だ」
ーーーーーーーーーーーーーー
同じ頃、とある研究施設のパソコン室。ここはケンイチが言っていた、【仮想世界】を創った場所・・・いわゆる【現実世界】である。
そこで一人の研究員が、深刻そうな顔をして、パソコンの前で頭を抱えていた。
そのパソコンは “コンピュータウイルス” によって浸食され、もはやほぼ修復不可能な所まで来ていた。
このままではパソコンが壊れてしまい、今までの研究データが全て水の泡となってしまう。
これが表に出れば上層部に叱られるどころか、最悪の場合・・・解雇される事態にもなりかねない。
絶望にさいなまれる研究員のパソコンに、何やら文字が表示された。
研究員:
「・・・これは」
もちろん、キーボードは触っていない。明らかに、パソコンの “内部” から文字が打たれている。そこに書かれていたのは、たったひと言だけ。
『format』
研究員:
「・・・フォーマット」
フォーマット・・・つまりパソコン内の全てのデータを【初期化】するということである。
そうすればまだ、パソコンに搭載されていた【ウイルスバスター】が起動し、ウイルスを消してくれるかもしれない。
浸食されたパソコンを救う、ただ一つの方法であった。
しかしそんなことをすれば、彼等の世界・・・すなわち、主人公達のいる仮想世界は完全に消滅してしまう。
どちらにせよ、もう時間がない。研究員はキーボードに指を置いた。
研究員:
「・・・分かった。やるよ」
そう言って研究員は、パソコンのマウスを動かし、
設定の項目にある『パソコンをフォーマット(初期化)する』を選択し、
画面に【実行/キャンセル】を表示させた。
研究員:
「皆・・・ありがとう」
研究員は大きく深呼吸した後、キーボードのENTERキーを叩いた。
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》エピローグ
ここは研究施設の屋上。いつの間にか夜も明け、薄暗い空に僅かに太陽の光が差し込んできていた。
研究員はもうすぐ訪れる朝焼けの空を眺めながら、お気に入りの缶コーヒーをグイッと飲み干す。
すると、後ろから聞き覚えのある声が・・・
??? (女性A):
「こんな所にいたの?随分探したわよ」
カツ、カツとハイヒールで歩く音が屋上で響き渡る中、女性は独り黄昏れる研究員に話しかけてきた。
研究員:
「・・・独りにしてくれないか」
??? (女性A):
「上層部から連絡があったわ。担当してた研究について話があるから、さっさと社長室に来い・・・って」
研究員:
「・・・分かってる」
??? (女性A):
「まぁ、別に貴方が何をしようが勝手だけど、私の方まで被害が飛び火するのも嫌だから、催促したまでよ」
研究員:
「君は相変わらず、冷たいね。・・・僕達【夫婦】なのに」
研究員の妻:
「そんなこと、今はどうだっていいでしょ!・・・さ、早く行って」
研究員は空の缶コーヒーをズボンのポケットにしまい込み、渋々歩き出した。そして後ろを振り返り、妻の顔を見て、思わずひと言。
研究員:
「昔から変わらないな。・・・君のその笑顔は」
研究員はまた前を向いて歩き出し、屋上のドアを開けて、施設の中へと入っていった。
妻は夫の台詞にドキッとし、赤らめた顔を必死に隠しながら、呟いた。
研究員の妻:
「もう・・・ケンイチの馬鹿」
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こうして、全ては終わりを迎えた。
研究員・ケンイチの決断により、パソコンの破損は奇跡的に免れたものの、データは全てリセットされ、主人公達の世界は完全に消滅してしまった。
これがハッピーエンドだったのかどうかは、今ここで決められる事ではないが、
今、こうしている間にも、私達が生きている世界で行われる “決断” の裏では、必ず【犠牲】が起きているというのも、また事実。
これは、その一端に過ぎないのかもしれない。
決して可能性はゼロではない。それは、現実にも起こりうるかもしれない。
If(もしも・・・)の物語。それがこのお話の全貌なのである。
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ケンイチの妻:
「でもホント、太陽がキレイね。今、何時なのかしら・・・」
あんなに暗かった空にすっかり太陽が昇る光景を目に焼き付け、妻はポケットから取り出した飲みかけの缶コーヒーをグイッと飲み干した。
妻は自身の腕時計をチラっと覗いたが、すぐに朝焼けの空を再び眺めた。何処までも続く、晴れ渡る朝焼けの空。
本当に、何の変哲もない空。怪しい要素など何一つない、普通の空。
一瞬、その情景に【ノイズ】が出たこと以外は・・・・・・・。
ハンバーガーJr.の終焉 終

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